この記事では、3Dモデルのマテリアルを作成するために必要な基礎知識について解説します。マテリアルは、3Dモデルに質感を付けるためのもので、色や光沢などを設定することができます。まずは基本的なパラメータであるベースカラー、ラフネス、メタリックについて解説し、次に発光するマテリアルと透明なマテリアルの作り方についても詳しく説明します。この記事を読むことで、3Dモデル制作において必要なマテリアルの知識を習得し、よりリアルな表現を実現することができます。
思い通りのマテリアルを作るには
- エディタ側の操作・設定方法を理解する
- 各マテリアルノードの意味を理解する
- ノードの組み合わせ(レシピ)を覚える
私が勉強していて、重要だと思ったのはこの3つです。最初のうちは、1、2を中心に行い、基本がわかったら、YouTubeなどで色々なマテリアルの作成例をみて3を進めるのが学びやすいでしょう。
この記事では、主に1のマテリアル編集エディタのよく使う機能・設定について解説します。
基本的なパラメータの設定(ベースカラー、ラフネス、メタリック)
基本的なマテリアルは、3つの要素で その質感を設定できます
・BaseColor(Vector3D)マテリアルの色を設定します。Red, Green, Blue の3つの数字が合体したVector3Dという型になっています。
Roughness(1D)マテリアルの表面の粗さを設定します。
・Metalic(1D)マテリアルの金属感を設定します。これにより表面に光沢が出ます。
ちなみに、基本的にマテリアルで扱う数値は0.0〜1.0の範囲を想定しています。そのため、Roughnessを2.0にしようが100.0にしようが変化はありません。1.0以上の場合は1.0とみなされます。
発光するマテリアル(エミッシブカラー)

マテリアルを発光させるには、EmissiveColor に RGB の Vector3Dを繋ぎます。ただし、注意点があります。
この時、1.0以上の値を入れないと発光しません
上の写真では、青色にMultiply(掛け算)ノードで100をかけています。具体的な数字で言うと、
[R: 0.1, G: 0.3, B: 0.8](青色)✖️ 100 = [R: 10.0, G: 30.0, B: 80.0] という計算になります。
EmissiveColorにこのようなVector3Dを繋ぐと RGBの比率で色が決まり、RGBの大きさで発光の強さが決まります
ちなみにこの数字をBaseColorに繋いでも、10.0や80.0が1.0以上のため、[R: 1.0, G: 1.0, B: 1.0]となり、普通の白色になります

透明なマテリアル(トランスルーセント+オパシティ)
次は透明なマテリアルの作り方です。これは、設定を少しいじります。
Material>BlendMode を Opaque → Translucent に変更します。
すると、Metalic や Roughness が無効化され、Opacity などが新しく設定できるようになります。


この Opacity が不透明度を表す数値であり、0.0なら完全な透明、1.0なら不透明となります。
まとめ
今回は基本的なマテリアルの作り方について解説しました。
これらの基礎知識は、算数の足し算・引き算ぐらい、マテリアル作成では常識ですが、逆にこれを知らないと、足し算をすっ飛ばして掛け算を覚える羽目になります。
これからも このブログでは、覚えてると理解が捗る基礎知識をどんどん解説していきますので、是非ご活用ください。